2011年3月1日火曜日

TBSの「冬のサクラ(2/27)娘に遺す最後の言葉」

 萌奈美は、ただ穏やかに過ごす最後の場所を探しているだけでした。そして祐といる時、安らぎを感じていました。
 萌奈美は、病院を逃げ出した後、祐と二人でホテルの部屋を取り、琴音の為にレシピを完成しようとするのですが、なかなか筆が進みません。祐は、そんな萌奈美を見て、体を休めるように諭します。あくる朝、祐が気付くと、萌奈美は琴音へのレシピを完成していました。
 萌奈美が家に帰ると、院長の母は、「どう言うつもりなの、琴音はショックで学校にも行けなくなったのよ…」となじります。萌奈美は琴音に会い「お守りを持って来てくれたそうね。ありがとう…ママは手術をしない事に決めたの…パパと一緒にいる事が出来なくなったの…」と本心を告げました。琴音は「あの人(祐)のせいなの…」と言ってその場から立ち去ります。
 萌奈美は、義母にも本心を告げます。「航一さんは、手術をすれば良くなると嘘をつきました。他の先生は、難しい手術なので、成功しても記憶を失ったり障害が出ると言われました。記憶を失う事は困るんです。琴音の事だけは忘れたく無いんです。すみません…あの子をよろしくお願いします。」義母も萌奈美の言葉を理解したようでした。
 萌奈美の想いは、「残された時間は減っていきます。私は終わりの時を迎える準備をしました。心穏やかに迎えることが出来るように…」ただこれだけでした。

 肇は院長に会い「あなたが院長をしている病院で働きたくない。」と言って辞表を出します。祐は萌奈美に電話を掛けますが、琴音が出て、「ママを返して…」と言われます。
 萌奈美は女から電話があり、女の所で相談することになります。それが女の罠とも知らずに…そして、そこへ院長が現れます。女は院長へ「遅かったじゃないの…」と言います。萌奈美はそんな二人を見て驚きます。
 院長は「萌奈美、こんな女の事はどうでもいい。家に帰ろう…あの男の弟が病院を辞めたよ。君とあの男がみんなの人生を狂わせているんだ…君にはもう行く場所が無い…」と言います。そして女に「どういうつもりだ…」となじります。女は「隠しておくのが、面倒になったのよ。」と答えます。院長は、「君とはもう終わりだ。もっと利口だと思っていた。」と捨て台詞を言って、萌奈美を追いかけます。

 院長は家に帰ると母に「何で萌奈美を止めなかったんだ…」と怒り出します。母は「何で嘘をついたの…あなたはとんでもない事をしているのよ。萌奈美さんは、親として当然の事をしているのよ。もう遣りたいように遣らせなさい…」と言います。しかし院長は逆上して、「冗談じゃない。萌奈美は僕の妻だ。僕の為にだけ生きなければならないんだ。」と言います。母はこの時初めて、院長の異常性を感じたようです。
 肇は、「仕事の事を大学の先輩に相談してくる…」と言って外出します。安奈は外出する時、祐にゴミ捨てを頼みます。祐がゴミ捨てをして帰って来ると、誰もいないはずの部屋に院長がいました。院長が「萌奈美はどこだ…」と聞きますが、祐は「知っていても教えない…萌奈美さんは、残された時間を安らかに過ごしたいだけだ…」と言います。院長は「お前が萌奈美の為に何が出来る…」となじります。

 萌奈美は学校の前で琴音を待ち伏せします。そして琴音と会います。
 萌奈美は琴音に話しかけます。「ママの話を聞いて、ママはあなたの成長を見るのが楽しかった…母に成るのが嬉しかった…だけど、パパとは本当の家族に成れなかった。考え方が違いすぎて別れることにしたの…」琴音は「あの人のせいなの…私をなぜ連れて行かないの…」と言って、走って逃げて行きます。
 祐はホテルで萌奈美を待っていました。萌奈美は祐に琴音の事を「最後まで、聞いてもらえませんでした…娘を苦しめてしまいました…」と言います。そして院長の言葉を思い出します。「これ以上あの男に頼ると、みんなを苦しめることになる…」
 祐は萌奈美が入院する病院が無いことを心配しているのですが、萌奈美は祐に、入院できる病院が見つかったと嘘をつきます。そして、少し疲れたと言って部屋に戻ります。祐は、また明日連絡をしますと言って別れます。

 祐はアパートで、肇たちと話をしていました。肇が「ゴミ捨てから戻ったら、部屋に院長が居たんだって…警察に訴えた方がいいよ…」と祐に言います。そして「兄ちゃん、萌奈美さんに好きとか愛しているとか言ったの…」と聞きます。祐は「いいや、萌奈美さんが困るから…萌奈美さんは、琴音ちゃんの事を一番心配しているんだよ…萌奈美さんの事を苦しめたくない…琴音ちゃんが可哀そうだ…」と言い、萌奈美と琴音に思いやりを見せます。
 院長は、萌奈美を探し回ります。しかし萌奈美は見つかりません。院長が自宅に帰ると母と言い争いになります。母は「もう少し、萌奈美さんの事を心配したら、もう長く生きられないんだから…」と言います。琴音がこれを聞いていました。
 祐は琴音に電話を掛けます。「オレが言うのも可笑しいけれど、ママは琴音ちゃんの事を一番大切に思っているんだよ…」と言います。琴音は祐に「ママは、本当に死ぬの…」と聞きます。そして、琴音は台所で、萌奈美の書いたレシピを見つけます。琴音は涙をこらえることが出来ませんでした。
 祐がホテルに行くと、萌奈美はすでにチェックアウトしていました。祐に手紙を残して「弟さんまで巻き込んですみません…あなたといる時が幸せでした…ありがとうございました。」と書いてありました。
 萌奈美は一人で去って行きました。「泣きたくなると、いつもこの木を見に来ていました。そうすると、「もう大丈夫…」そんな気になるんです…」と言った、祐の言葉を思い出しながら…

 友人の警察官から祐に電話が入ります。「萌奈美を見かけたと…」祐は琴音に電話をします。そして、琴音に会って話します。「お母さんは山形に行ったみたいです…」祐は萌奈美が撮った写真を見せて「ここに行ってるみたいです…僕は山形に行きます…」と琴音に言います。琴音は祐に「ママは、なぜ手術しないの…」と聞きます。祐は琴音に「手術をすると記憶を失うからだよ…お母さんは、君の事を忘れたくないんだ…琴音ちゃんが一番大切だから…お母さんの事を信じてあげて下さい…」と言って山形に向かいます。
 祐は、あの木の所に行きます。そして萌奈美と会います。萌奈美は「あのサクラの木をもう一度見たいと思って来ました。私は、祐さんに迷惑を掛けてしまいました。そして、娘にも心配を掛けてしまいました。」と言います。祐は「萌奈美さんと琴音ちゃんは、今まで生きて来た絆がある…大丈夫です。」と言います。萌奈美も「大丈夫…そうですね…」と言います。そこへ琴音が来ます。「ママごめんね。ひどいこと言ってごめんね。」と言います。萌奈美は「もう一度ここに来たら元気が出ると思って来たのよ。本当は春になって見たかった…ママはあと少ししかあなたの側にいてやれない…でも、ずっとあなたの事を見ているから…だから自分の信じた道を歩いて行って…」
 萌奈美は終わりの準備を始めます。心穏やかな日々が来ることを祈りながら……でも……
 この続きが楽しみです。

 院長の母は、院長の異常さに気付きます。結局、母親の育て方に問題があったのです。あまりにも子供をコントロールし過ぎたのです。子離れ出来なかったのが一番の問題でしょうね。そして、萌奈美の友人でありながら院長の女となった理恵が本性を現します。こうなりたくないと思いますが、人間、立場が変わればどうなるかは、神のみぞ知るです。
 それにしても院長は病的です。脳外科医でありながら、自分の心理状態が分からないという事は……これが人間の性なのでしょうか。
 肇は、何やかやと言いながら、本当に兄思いの好い弟ですね。エリートコースを外れても兄の恩を忘れない弟、こんな弟なかなか今どきいませんよ。それから安奈の明るさが好いですね。この作品は、全体的に暗くて重いのですが、安奈(加藤ローサ)の明るくてヒョウキンなところが生きています。
 それから、忍ぶ愛と言うのかな…祐の胸に秘めた想いが痛々しいですね。愛する人の想いを成し遂げる為に、自分の心を抑え忍ぶ。初めての愛がそうさせるのかもしれませんね。
 萌奈美の母の愛も良く描かれているように思います。今井美樹の本職ではない、軽さが好いのかもしれません。
 

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