2010年12月23日木曜日

買い物難民

 三年ほど前のことです。町内のスーパーに買い物に行ったとき、自動ドアに張り紙がしてありました。「月末をもちまして、当店は営業を終了させていただきます。長い間のご愛顧まことにありがとうございました。」と書いてありました。私は思わず「ワァー、ウッソー。」と声が出ました。そして「地元で買い物をしないから、こんなことになるのよ。」と……
 私は翌月から買い物難民になりました。
 私の母は要介護5で、車いす生活でした。そのうえ老人性のうつで、私が目の前にいないと不安になり、大声を出します。痴呆とは違って、話は通じるのですが、なかなか思うようにはいきませんでした。買い物に行くときなどは、何度も何度も言い聞かせて、家に鍵をかけて出かけました。短時間ですませるために、必要なものだけを素早く買うように心がけていました。それでも家の前まで来ると、私の名前を呼ぶ母の声が聞こえてきました。町内のスーパーに買い物に行くのも大変なのに、車に乗ってバイパス沿いのスーパーに買い物に行くことなんか考えられませんでした。
 どうしようかと、考えに考えたあげく、母のデーサービスに行く回数を増やしてもらうことにしました。母がデーサービスに言っている間に買い物をして、他の用事もすませて帰って来なければなりませんでした。一口で言うのは簡単ですが、実際は大変でした。でも、私は車の運転ができるからいいですが、お年寄りで、車の運転ができない方はバスに乗って買い物に行かなければなりません。これもまた、大変なことだったと思います。
 今年の三月、母が突然亡くなりました。そして私は、買い物難民から解放されました。十月になると、待望のスーパーが町内に戻ってきました。これで、お年寄りたちも買い物難民から解放されました。私はスーパーが町内に根付くことを心から願っています。しかし、人間とは複雑な生き物で、いまだに買いなれたバイパス沿いのスーパーに行く自分を嫌になることがあります。「のど元過ぎれば熱さを忘れる」「わかっちゃいるけどやめられない」これからは、町内のスーパーに行く割合を少しづつ増やさなければと思う今日この頃です。


(左の写真は、町内のスーパー、パリスコ青峰店です。頑張ってください!!)

0 件のコメント: