2011年12月23日金曜日

韓流時代劇「風の絵師」第1話外遊写生を見ました


風の絵師
 


第一話 外遊写生





 この物語は、王室の画事を担う図画署の絵師キム・ホンドの回想から始まる。



 「私は、ある人の事を話したい。

私は今、嬉しさと苦痛を感じる。

あの人を思えば嬉しく、あの人を失うことは苦しい。

あの人は私の弟子で、私の師匠であり、私の友達であり、そして、恋人だった。」

18世紀の李氏朝鮮時代(正祖=イ・サンの時代)。図画署は、絵師を目指す画学生たちで活気にあふれていた。まだ幼さの抜けない問題児シン・ユンボクは、その中でもずば抜けた絵の才能を持っていた。しかし、ユンボクには、隠された秘密があった。

 ユンボクの父シン・ハンビョンは、図画署の絵師であり、兄シン・ヨンボクは図画署の画学生だった。しかしユンボクは、血のかよっていない養子のようであった。

 ある日、春の恒例行事である写生に出かける準備をしている時に、ユンボクは胸にさらしを巻いていました。ユンボクは男性ではなく、女性だったのです。この時代、図画署で女性が絵を描くことは許されていませんでした。それでも男装の麗人としてユンボクが絵を描く必要があったようです。何か秘密があるようでした。

父ハンビョンは、兄のヨンボクに、「おまえが面倒を見てくれ…あの子の事は分かっているな…将来、御真画師(オジファサ)を経て、差備待令画員(チャンピテリョンファウォン)になり高霊(コウリョン)シン氏の家門を輝かす子だ…」と言います。

ヨンボクは「言われなくとも分かっています」と答えます。

父は「おまえを信じているぞ…」と言います。

ヨンボクは、弟のユンボクの側を離れようとしませんが、ユンボクは息苦しさ感じ、「兄上も自分の絵を描いて下さい…」と言って無理やり別れます。


ユンボクは、山奥の家で一人の女性を見つけます。その女性の木陰に佇む(たたずむ)後ろ姿に魅了されて、夢中で筆を走らせるのですが、彼女に見つかり慌てて逃げ出します。その女性は、おしのびで宮中を抜け出していた王大妃だったのです。王大妃は、その事実を王自ら雨乞いの神事をしていた正祖に知られることを恐れて、ユンボクを見つけるように家来たちに命じます。しかし、逃げ足の速いユンボクは逃げ切ります。

家来たちは、ユンボクを捕まえる事が出来なかったことを王大妃に報告します。そして、服装が図画署の生徒の制服に似ていると報告します。王大妃は家来たちに、図画署に行って、生徒たちの絵をすべて持ってくるように命じます。図画署は大騒ぎになります。

王大妃は、自分が描かれた絵を見つけて、犯人を捕まえるように言います。とにかく、正祖に知られぬ為には、口を封じなければいけないからです。

図画署では大騒ぎになります。役人は、「この様な春画を描いた生徒を見つけ出せ…」と言いますが、教授達の中には、これは春画ではないとかばう者たちもいました。

役人は「とにかく、犯人を見つけなければ、わしの首もそなた達の首も飛ぶこととなる…」と言って脅かします。

図画署では、犯人探しを行うのですが、生徒達はまだ自分の描いた絵に署名をすることを許されておらず、見つけようがありませんでした。生徒達も恐ろしくて名乗り出ようとはしませんでした。しかし、シン・ハンビョンは、筆遣いから、自分の息子ユンボクが描いた事が分かっていました。ユンボクが父に名乗り出ようとしますが、ハンビョンはそのすきを与えず、ユンボクを返します。

王大妃が図画署に家来を遣ったことが王の耳にも入り、王は王大妃のもとに行きます。王大妃は正祖に、王様自らが雨乞いの神事をされている時に、この様な春画を描く不届き物は、捕まえて懲らしめねば…といいます。しかし王の表情は、王大妃に対して、不審を感じるようにも見えました。

正祖は王大妃に、これを解決する為には、キム・ホンドを図画署に呼び戻すしかないと言います。こうして、キム・ホンドが図画署に呼び戻されることになりました。図画署では、キム・ホンドの革新性に恐れる者もおり、複雑な雰囲気が漂っていました。

街中の画商の店先で、ユンボクがホンドの絵を見ていると、ちょうどホンドが通りがかり、以前に描いた自分の絵を見つけ、ユンボクと絵の取り合いになり、絵を破いてしまいます。画商は、貴重な絵を破かれ途方にくれます。ユンボクが絵の値段を聞くと画商は300両と答えます。ユンボクは驚きます。そして、自分がこの絵と同じ絵を描くからと画商をなだめます。ホンドはユンボクの絵を見て、その才能を認めます。ただ、絵を指導しようとすると、生意気盛りのユンボクは聞き入れませんでした。

ホンドはお付きの役人が迎えに来ると、帰ろうとしますが、ユンボクは300両の半分150両をよこせと言いますが、ホンドは相手にせずに立ち去ります。

次の日、ユンボクとホンドは図画署でばったりと会いますが、ユンボクはホンドの事を画商と間違えます。ホンドは自分が持ってきた屏風絵をユンボクに持たせて運ぶようにと言いますが、ユンボクは何で自分がと思い、断ります。ホンドはユンボクに持たせたまま、図画署の中を勝手に歩いて行きます。ユンボクは慌ててホンドに、図画署内を勝手に歩き回ってはいけない…と言いて注意するのですが、ホンドは一人で歩いて行きます。丁度その時、図画署の下級絵師たちがホンドを見つけて「ホンド先生…」と言いながら近寄って来ました。ユンボクは真実を知って驚き、屏風を持ったまま倒れます。それに気付いたホンドがユンボクと屏風絵を抱きかかえます。

第一話、外遊写生はここで終わります。



 第一話を見終えて、何気なく、このドラマは面白そうと感じました。いろんな秘密が隠されているようで…

 このドラマは、18世紀に実在した二人の天才絵師、シン・ユンボクとキム・ホンドを描いているものですが、実在したユンボクは男性で、フィクションを交えたエンタテイメントのようです。






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