2011年2月18日金曜日

女人天下と北朝鮮の金王朝

インターネットの無料動画サイトで女人天下を見ていると、北朝鮮の金王朝の事が少しは分かるような気がします。血みどろの後継者選びは、今も昔も変りないようです。
長男の金正男は、賢く経済も良く分かるのですが、正妻の子ではありません。母はすでに亡くなっており、後ろ盾がいません。二男は正妻の子ですが、性格がおとなしく指導者としての器がありません。三男は正妻の子ですが、まだ若すぎます。ただ、性格は金正日に似ていて指導者としての器は大きいと言われています。正妻も亡くなっていますが、金正日の秘書で愛人が後ろ盾となって画策しています。
長男の金正男は、日本のディズニーランドで家族と遊ぶために、偽造パスポートで密入国をはかり、入国管理法違反で逮捕され、後継者レースから一歩後退しました。二男も性格の弱さから父に疎まれ、後継者レースから後退しました。結局、年は若いが、性格が金正日に似ているという事で、三男の金正恩に決まりました。金正日の健康問題もあって唐突感は否めませんが、着々と政権交代の準備は出来ているようです。
可哀そうなのは、長男の金正男です。経済通を生かして外貨を稼ぎ、北朝鮮に貢献していたのですが、たった一度の失敗(日本で逮捕されたこと)が響いたのか、末弟に後継者の座を奪われ、取り巻きは粛清されているようです。北朝鮮に帰ろうにも帰れず、外国暮らしが続いています。ただ、女人天下を見ている限りでは、同じ正妻の王子ほど危険な存在だそうですから、二男の金正哲が最も危ないということになります。そう言えば、昨日から金正哲の映像が出始めています。シンガポールのコンサート会場で取られた映像ですが、この様な事は初めてだと思います。何か異変の前触れか、そうならないようにする為の保険かもしれません。金王朝の骨肉の争いは今に始まった事ではなく、金正日が後継者になった時にもあったようです。
私はまだ、女人天下を70/150しか見ていないので、この先どうなるかは分かりませんが、血みどろの戦いが、最後の最後まで続くようですから、金王朝もこの先どうなるかは神のみぞ知るです。これが世に言う「恨の文化」の原型なのかもしれません。

追記


2011年12月19日、北朝鮮の金正日総書記が、急性心筋梗塞で亡くなりました。69歳でした。以下は、ツイッタ-に投稿した私の原文を掲載します。


①金正日氏が亡くなった。正日氏の元、良くも悪くも北朝鮮はまとまっていた。朝鮮半島の歴史から見て、政治力学のバランスが崩れると思う。側近達の権力闘争が起きるのは目に見えている。30にも満たない三男ジョンウンが、何処までこれらの政治勢力をまとめることが出来るかが問題だ。



②李氏朝鮮の燕山君や光海君のように、王位についても悪政によってクーデターが起きる可能性はあると思う。韓流ドラマに「生き延びる」という言葉が出てくるが、生き延びれば政権奪取も夢ではないと考えている金正日側近の政治家も多いと思う。



③金正日の息子ジョンナムやジョンチョルもその例外ではないと思う。ジョンウンの権力掌握の過程で、一番危険なこの二人がどう生き延びることが出来るのかも関心を持つべきかもしれない。特にジョンナムは、異母兄弟の長男でもあり、海外経験もあり、それなりの政治経験もある。



④経済状態の悪い北朝鮮では、ジョンナムは経済通でも知られている。「生き延びれさえすれば…」と考える側近達も多いと思う。とにかく、国民の貧困を土返しにして、内向きの権力闘争が始まると思う。ただ、沈みきった経済が、権力闘争に耐えられるかという問題もある。



⑤最近騒がれていた、名物アナウンサーの行方不明問題も、金正日の死によって、名物アナウンサーがテレビに姿を見せた事により解決した。北朝鮮の不可思議は、「生き延びる」という言葉がキーワードなのかもしれない。

以上

追記
 2017年1月、金正男氏がベトナムとインドネシアの女性二人によって、マレーシアの飛行場ロビーで暗殺された。私の予言が、残念ながら当たったようだ。背後には4人の男性がいるようだが定かではない。
 逮捕された二人の女性曰く、どっきりカメラの要員として雇われたと…まさかこんな事になるとは思っていなかったと…どこまで信じるべきかは分からないが、北朝鮮による暗殺に間違いなかろう。
 金正男氏の過去のインタビューを見ると、穏やかな表情で、私は政治には関わりたくないと言っておられたのに…金正男氏の意思とは関係なく、周りの思惑は違っていた。金正恩氏にとっては、存在自体が目障りだったのだろう。
 朝鮮半島においては、骨肉の権力闘争は決して珍しい事ではない。光海君は兄の臨海君を殺し、首陽大君は兄弟たちを殺して、甥の端宗から王座を奪い取り、挙句の果てに殺してしまった。同様の事は数え上げれば切りが無い。朝鮮民族にとって、権力の前には親兄弟も関係ない。とにかく生き延びなければと言うのが深層心理のようだ。
 マレーシアの副首相が、御遺体を北朝鮮に引き渡すと言っているようだが、暗殺した国に引き渡すのは止めてほしい。せめて御遺体だけは御家族の許へ帰してほしい。金正男氏の御冥福をお祈りいたします。
 

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