2011年11月29日火曜日

大相撲の大関昇進問題(稀勢の里)について考えてみました

 大相撲の稀勢の里が大関昇進を決めたそうです。まずは「おめでとう!」と言わせてもらいます。場所前に、師匠の鳴門親方(元横綱隆の里)が亡くなられ、今場所はどうなるのだろうかと心配していたのですが、悲しみにも負けずによく頑張られたと思います。

しかし、本来大関昇進基準は、前三場所で合計33勝以上だったはずなのですが(稀勢の里は32勝)…確かに、この一年、横綱白鵬の連勝記録に立ちはだかったり、横綱と五分以上に戦ったと思います。大関昇進と言われれば、私も納得します。ただ、相撲協会の都合(力士の不祥事による大相撲の人気の低迷と相撲協会の存続問題)で、日本人大関が必要だったからとも受け取れます。本来大関は、東西に正大関と張出大関の4人が普通のはずで、稀勢の里が昇進したら5人になります。以前なら、5人目の大関昇進の場合は、基準がより厳しくなったはずです。これで、稀勢の里の大関昇進に異を唱える人が出なかった事に不思議さを感じます。

時代によって、大関昇進の基準は変わって来ました。私の子供時代は、前三場所で合計30勝だったと思います。それが若貴時代に基準が高くなったように記憶しています。若貴や小錦・曙・武蔵丸…は、その基準を超える為に、ものすごく苦労したのを覚えています。外人だからとか、派閥の問題も含んで取りざたされたようにも感じていました。この基準を決めた人たちは、当時の基準30勝にも満たなくして、大関に昇進した親方たちが何人もいました。その当時は、地位が人を作るから、将来性に期待して昇進させたというような理由も有ったように思います。以前から、相撲協会の基準は時として曖昧になったように記憶しています。

今回の稀勢の里の大関昇進は仕方ないにしても、あまり基準を変えない方が好いように思います。要らぬ穿鑿を受ける元にも成りかねませんし、優勝経験もないのに横綱に昇進した双羽黒(北尾)の例も有ります。大関の場合は、陥落して相撲を取れば好いでしょうが、横綱の場合は即引退です。その後の人生ががらりと変わってしまいます。力士は若いのですから… 

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