慶応三年(1867年)十月、万二郎は同志と会合を開いていた。万二郎は「この決起の大願は、幕府の改革、その為の世直し…諸君は、私にこうして決起されたが、血盟の同志です…その制約をこれへ…」と言うと、連判状に署名捺印しました。その時、廊下を走ってくる音がしました。居合わせた同志たちが襖の方を向くと、襖が開け放たれて、一人の武士が姿を見せました。武士は、慌てた表情で万二郎を見ると「おい、一大事だ…御上が大政を奉還された…」と言います。万二郎は、驚いた表情で語気を強めて「なに!…」と言います。ここで音楽が流れ始め、陽だまりの樹~獅子たちの旅立ち~最終回の幕時スーパーが流れます。
西郷は、薩長の同志に「見せかけの奉還にはなんの意味もなか…」と言います。ここで、良仙の声でナレーションが入ります。「大政奉還には、倒幕の名目を奪う狙いがと見た西郷は、幕府を挑発し…」と……西郷は同志に「決して、手を緩めてはいかん…」と言いました。良仙の声でナレーションは、さらに続きます。「慶応四年(1868年)一月三日、ついに旧幕府軍と薩長軍は、大阪と京の間で衝突した…世に言う、鳥羽伏見の戦いである…京都見回り組、新鮮組などが奮戦したが、討幕軍の大砲が彼らを粉砕した…一月七日、朝廷は徳川慶喜追討礼を出し、ついに旧幕府は朝敵となった…」と…
良仙は、万二郎の家に往診に来ていました。綾は、床の上に体を起こしていました。おとねは、そんな綾の体を軽く手で支えていました。良仙とおとねは、綾の回復ぶりを見て、笑みを零しました。良仙は「脈も確りしているし、見違えるほど元気になりましたね…」と言うと、おとねと視線を合わせて喜びました。綾はまだ、自分の体を長時間支える事が出来ずに、後ろに倒れそうになりますが、良仙とおとねがそれに気づき、おとねが綾の体を支えました。綾は、良仙に話しかけようとしますが出来ませんでした。おとねは良仙に「だが、声は出ないんです…」と言います。良仙は綾に「いいよ、いいよ無理しなくて…ここまでよくなったんだ…いずれ喋れるようになるさ…」と、笑顔で語りかけました。おとねは綾を寝かせつけました。良仙はおとねに「ところで万二郎は…」と聞きます。おとねは心配そうな表情で「えっ、ああ…朝早く出かけたきり、まだ戻らないんです…」と答えました。
万二郎は、同志と会合を開いていました。万二郎は「薩長が江戸へ攻めて来る…我々で幕府を作りかえるんだ…」と言います。同志のひとりが「どうやって…」と尋ねます。万二郎は「閣老どもを倒し、勝先生を大老にする…そして、慶喜公を中心とした議政局を作り、広く人材を登用する…外国に堂々と立ち向かえる国を作るんだ!…」と答えました。その時、襖が開いて、一人の武士が顔を出しました。同志のひとりが「遅いぞ!」と叱りつけました。しかし、沈んだ顔をした武士は「上様が、お城をお出になったぞ…」と言います。すると同志のひとりが「出陣されたのか!」と尋ねます。沈んだ顔の武士は襖を閉めながら「いや…上野の寛永寺に籠られた…」と答えると、万二郎の横に座りました。万二郎は、低い声で「如何言う事だ…」と尋ねました。すると「俺には信じられんのだが、朝廷に恭順の意をお示しに成られるという噂だ…」と答えました。すると同志のひとりが、驚いた表情で「何だとう!…」と聞き返します。万二郎は、思い詰めた表情で「閣老どもの仕業だ…奴ら薩長を恐れている…上様を無理やり連れ出したんだ…」と言います。万二郎の左に座っていた同志が「どうする伊武谷…」と尋ねました。そして、同志全員が万二郎に意見を求めるように視線を合わせました。万二郎は俯き加減で考えながら「上様をお救いし、お城にお連れする…」と言いました。
万二郎たちは、上野の寛永寺に来ていました。同志の一人が「来たぞ…」と言います。すると別の同志が「あれは、上様の警護だ…」と言います。現れたのは、山岡鉄太郎でした。鉄太郎は、万二郎に「君は何も分かっていないな…寛永寺に蟄居すると仰ったのは、上様ご自身だ…側近はお留したんだが、お聞き入れ成らなかったそうだ…」と言います。すると万二郎は、興奮した声で「知らぬ!…」と言います。鉄太郎は、落ち着いた表情で「この山岡鉄太郎、首に掛けて嘘は言わぬ…上様は、御自分の考えで城を捨てられたのだ…朝廷に恭順の意をお示しに成られる為に…」と言います。万二郎は、鉄太郎が嘘をつくような人間ではないという事は知っているので、驚きと諦めが付かないという表情が入り混じりながら「そんな…上様はご自分でお逃げに成ったというのか…」と尋ねました。鉄太郎は「俺だって悔しい…だが上様は、これ以上、薩長と事を構えるおつもりはない…最早、こうなったからには、江戸を救う事だけだよ、万さん…このままいくと、江戸は討幕軍との戦で火の海に成る…江戸の人々を巻き添えにする気か…俺は明日、西郷に会う…江戸城明け渡しの談判だ…これは、勝阿波守様からの御下命だ…諸君、無駄に命を捨てるなよ…」と言うと立ち去りました。万二郎は、黙ったまま立っていました。同志達が万二郎を取り囲みます。その中の一人が万二郎に「どうする、伊武谷…」と尋ねました。万二郎は、俯いたまま「陽だまりの樹は…最早、根元から折れた…」と答えました。同志の一人が「なに…」と聞き返します。万二郎は「江戸の人々を巻き添えにする事は、東湖先生も望んでいまい…これまでだ…」と答えました。
ここで良仙の声で、ナレーションが入ります。「万二郎たちの企ては、失敗に終わった…一方、勝阿波守の命を受けた山岡鉄太郎は、単身西郷と面会し、江戸への総攻撃を裂きる為に話しあった…最早、徳川の世は終わりを告げていた…」と…
万二郎と良仙は、酒を飲んでいました。良仙が「つまるところ、俺もお前も時代からおいてけぼりをくらっちまったんだな…大政奉還で歩兵組はバラバラだ…あくまで徳川家に従うという連中もいれば…官軍に寝返った奴もいる…ちゃっかり国に帰った奴もな…もう、屯所にいたって軍医の仕事なんかない…時代の代わり方が早すぎら…思えば、蘭学がここまで天下御免に成ったのも…ここ十年だ…今となっちゃあ、奥医師どもが懐かしい…あそこまでは、俺も付いていけたんだがな…その後、外国は押し寄せる…イギリス語は流行る…その上、天子様が政権をお取りに成る…」と言いました。万二郎は俯きながら「天子様が…違うよ…徳川に代わって、これから政権を取るのは、薩摩と長州さ…入れ替わっただけの話だ…」と言います。良仙は「だったら、おとなしく人生を見守ったらどうだ…お前さんがどう足掻いたって、世の中は代わって行くんだ…」と言いました。万二郎は「お前には、武士の面目が分からん…」と言います。すると良仙が「ふざけるな…惚れた女を残して死ぬのが武士の面目か…」と言いました。万二郎は、何も言い返す事が出来ませんでした。良仙は「刀なんか捨てちまえ…お前さんには、武士の面目よりもっと大切な事があるはずだ…」と言いました。
あくる日、綾は布団の上で体を起こしていました。万二郎は、綾に庭を見せる為に障子戸を開けて遣りました。万二郎は、綾の横に座ると「聞こえるかい…」と言います。綾は、ゆっくりと頷きました。万二郎は笑みを見せながら「春だよ…」と言います。綾は万二郎に何かを伝えようと口を動かすのですが、なかなか声が出ませんでした。万二郎は綾に「なんだい…」と聞き返します。綾は懸命に喋ろうとするのですが、声が出ませんでした。丁度その時、良仙が往診にやって来て二人の様子を眺めていました。
良仙は、綾を診察しながら「日増しに良くなっているね…声や音を聞き分ける力は、ほぼ元通りだ…」と言います。万二郎は、綾の側に座って良仙に頭を下げていました。良仙は「そこでだ…勿論、私の問いも聞こえるはずだ…返事は瞬きでしてくれますか…そうですの印に瞬きを一回…違うなら二回…あなたはこの家に来た当座、万二郎を憎んでいましたか…」と言います。万二郎は、突然何を言い出すのかと思い、良仙に「おい…」と言います。良仙は万二郎に「黙ってろ…」と言いました。そして、綾を見ながら「今は、どうです…やっぱり憎いですか…」と尋ね貸した。万二郎は、綾の顔を見つめていました。綾は、瞬きを二回しました。それを見ていた良仙が「二回…では、これは大事な事です…もし万二郎が、あなたを嫁御に所望したらどうなさる…」と聞きました。万二郎は、居た堪れなくなって「良仙…いい加減にしろ…ぶしつけだ…」と言いました。良仙は「いいから黙っていろ…」と言います。その様子を、おとねは心配そうに台所で聞いていました。
万二郎は綾に「綾さん、こんな奴の話、まともに聞くんじゃないぞ…」と言います。良仙は「こいつは、この様に口下手で、頑固で要領も悪いが…正直で、誠実な事は私が受け合います…ずうっとあなたを好きなんだ…」と言いました。すると万二郎は立ち上がり「聞いてられん!…」と言うと、その場から逃げ出そうとしました。良仙は立ち上がり万二郎を捉まえると「綾さん…どうか…万二郎の気持ちを組んでやってはくれませんか…」と言います。万二郎は、必死に抵抗して逃げ出そうとするのですが、良仙は万二郎の体を捉まえて放しませんでした。そして「こいつと、添い遂げる気持ちがあれば、瞬きを三回して下さい…」と言いました。良仙と万二郎の視線が綾に注がれました。綾が、瞬きをすると良仙は「一回…二回…三回…」と数えました。今まで抵抗していた万二郎が力を抜き、座り込みます。綾の目から一筋の涙が零れ落ちました。おとねは嬉しさのあまりに、すすり泣き始めました。
西郷と海舟が会談をしていました。海舟が「話しは聞いていると思いますが……」と言うと、ここで良仙の声で、ナレーションが入ります。「三月十三日、芝薩摩藩邸において、西郷吉之助と勝阿波守の会談が行われ、江戸城明け渡しが決まった…しかし、そのことで、やけに成った旗本や浪人たちは、江戸市中で狼藉を繰り返すようになった…」と…
山岡鉄太郎が万二郎の家に来ていました。二人は庭先で立ち話をしています。鉄太郎は「賊は、彰義隊を名乗ったそうだ…」と言います。万二郎は、視線を背けて「彰義隊…」と言います。鉄太郎は「ああ、知っているか…」と尋ねました。万二郎は「名前は聞いたことがあるが、慶喜公を警護する為に作られたとか…」と聞き返します。鉄太郎は「上野の山に、立て籠もっているらしい…寛永寺の法親王様を頂いていて…三千人とも四千人とも言われている…」と言います。万二郎は「おい、鉄さん、まさか…俺がその彰義隊の一味だと思っているんじゃないだろうな…」と言います。鉄太郎は、万二郎の顔を見ながら「いや…」と言います。万二郎は、作り笑いをしながら「安心しろ…俺はもう、刀は抜かないよ…今は、おとなしく時勢を見守っているんだ…」と言いました。鉄太郎は「そうか…ならいいんだ…邪魔をした…」と言うと帰って行きました。そんな二人の様子を綾は、障子戸の裏で心配しながら聞いていました。
万二郎は、道場の神棚の前に一人座って瞑想をしていました。その時「迷っているのか…」と言う声が聞こえて来ました。万二郎が目を開けると、真正面に父千三郎の霊が座っていました。万二郎は「父上…決めました…例え徳川が滅びようと…私はやはり、徳川の為に潔く戦うと…」と言います。千三郎は「そうか…相変わらずお前は、馬鹿正直で要領が悪いなあ…」と言いました。万二郎は「そこのところは、父上に似たのです…」と言います。千三郎は「はははは…」と笑うと「蛙のこは蛙か…己の信じる道を行くが好い…武運を祈っているぞ…」と言いました。万二郎は、千三郎を澄んだ瞳で見つめながら「いずれ、お側に参ります…」と言うと、両手を付いて低頭しました。
万二郎は、おせきがいる尼寺の門の前に立っていました。そこへ、おせきが現れました。万二郎とおせきの視線が合います。おせきは「伊武谷様…」と言うと、深く一礼をしました。万二郎は、おせきに歩み寄りながら「おせき殿…お久しぶりです…」と言うと、一礼をしました。おせきは万二郎に「ご立派に成られて…」と言います。万二郎は「おせき殿も息災の御様子で何よりです…」と言いました。おせきは「今日は、どうされたんです…」と尋ねます。万二郎は「お別れを言いにまいりました……上野の山です…」と答えました。おせきの声が少し険しくなり「彰義隊ですか…」と尋ねました。万二郎は、落ち着いた表情で「彰義隊を御存知でしたか…」と言います。おせきは、万二郎から視線を外すと「お江戸の戦が避けられて…みんなホッとしておりますのに…」と言います。万二郎は「武士には、誇りというものがあります…」と…おせきは「世の中が変わっても、伊武谷様は変わらないのですね…考え直してください…命を大事になさいませ…」と言いました。万二郎は「おせき殿…一言お礼が言いたかったんです…あなたがいたから、私は豊かな時を過ごすことができました…感謝しています…」と言うと、頭を下げました。おせきは、万二郎を見ながら「伊武谷様…」と言います。万二郎は「どうか、お達者で…」と言うと、頭を上げて、ゆっくりと歩いて行きました。おせきは、万二郎の後を付いて行くのですが、立ち止って、万二郎の後姿に合掌をして一礼をしました。
綾は、机を目がけて這っていました。おとねは、往診に来た良仙を案内していました。良仙がおとねに「変わりはありませんか…」と尋ねると「えっ…」と答えました。そして、襖の前に座ると、部屋の中にいる綾に「良仙先生がお見えに成りましたよ…」と言いながら襖を開けました。おとねは、襖をあけるなり「まあ…」と言うと、驚いた表情で良仙の顔を見上げました。良仙も、驚きのあまりに目が点に成っていました。綾が、机に向かって字を書いていたのです。良仙は、歩み寄りながら「綾さん…」と声をかけると、綾の横に座って、綾の書く字を見ていました。おとねも綾の後ろに座って、その様子を見つめていました。綾は、まだよく利かない腕を必死に動かしながら字を書いていました。ミミズの這うような事でしたが、書き上げると紙を良仙に渡しました。その紙には「万二郎様を死なせないで…あの人は、上野へ行きます…」と書いてありました。良仙とおとねは驚きました。おとねは、震える声で「上野へ…」と言うと、良仙に視線を合わせました。綾の目は、良仙に向けられ、必死に懇願しているようでした。
その日の夜、おとねは万二郎に諭すように話しかけていました。「万二郎…お前は綾さんの事どう思っているのですか…」と…万二郎は「どうって…」と聞き返します。おとねは「嫁にしたいと思っているのですか…」と言います。万二郎は、おとねが綾の事を今でも反対していると思い込んでいたので、驚いた表情で「しかし…母上は以前、綾さんが元気になったら、出て行ってもらうと…」と言いました。おとねは「お前にその気があるならば、母はもう何も言いません…早く孫の顔を見せて下さい…明日は大安…万二郎、心をお決め…」と言いました。万二郎は、何も答える事が出来ずに、唯おとねの顔を見つめていました。
万二郎は、寝ている綾の側に座って、綾の顔を見つめていました。綾もまた、万二郎の顔を見つめていました。万二郎は綾に話しかけます。「私は…あなたと所帯を持ちたいと思っている…しかし…長くは一緒にいられない…俺は…」と…すると綾は、机の方を向いて手を指します。万二郎は、綾が字を書きたいと気付くと、綾を机の前に座らせ、筆を持たせました。綾は、必死に字を書き始めました。そこには「わたしは、まんじろうさまのつまになりたい。」と書かれていました。二人は見つめ合いました。そして万二郎は「綾…」と言うと、綾の体を抱き寄せました。
あくる日、万二郎と綾の祝言が行われています。高砂やが謡われ、万二郎の持つ盃には、三々九度の酒が注がれていました。横には、花嫁衣装を着た綾が座っていました。おとねも良仙も満足そうに微笑んでいました。
三々九度が終わると、おつねがお茶を注いで万二郎に渡しました。万二郎は、笑顔で「ありがとう…」と言うと、綾の手に湯呑みを持たせました。綾は、一人でお茶を飲む事が出来るほどに快復していました。おとねは、良仙の前に座ると酒を注ぎながら「良仙先生、ありがとうございました…」と言います。良仙は「良かったですね…」と言うと酒を飲み干しました。そして、二人の方に振り向くと「これで万二郎も、無茶な事は考えないでしょう…」と言いました。おとねは頷きながら「はい…」と答えました。
良仙は、盃と銚子を持って万二郎の側に座りました。良仙は「おい…飲め…」と言うと、万二郎に盃を差し出し、酒を注ぎながら「こんなに若くて綺麗な嫁さん貰いやがって、羨ましいぞ…俺ももう一度、祝言を上げたくなってきた…」と言うとニコニコ笑い始めました。万二郎は、そんなこと言っていいのかという表情で「おい…」と言います。良仙は、万二郎の表情で気づくと、おつねの方を振り返りました。そこには、おつねの恨めしそうな顔がありました。良仙は、しまったという表情で万二郎の方に向き直ると「万二郎…夫婦に取って一つ大切な事を教えてやろう…口は災いのもとだ…忘れるな…」と言いました。良仙も万二郎も綾も笑いました。
万二郎は、縁側に出ると障子を閉め、片膝をついて「清吉…」と、押し殺すような声で言いました。すると、庭樹の影に隠れていた歩兵組の清吉が、万二郎の元へ歩み寄って来ました。清吉は、片膝をついて万二郎に視線を合わせると一礼をしました。万二郎は清吉に「上野の様子は…」と聞きます。清吉は「官軍が続々と集まっております…明日にも攻撃が始まりそうです…」と答えました。
夜になると、祝言に駆けつけた客が「好い祝言じゃった…うん、うん…」と言いながら帰って行きました。見送りに出ていたおとねが、嬉しそうな表情で「お気おつけて…」というと、深く頭を下げました。その横で、万二郎も一礼をしました。家の中からは、おつねの「あなた!…帰りますよ…」という声が聞こえて来ました。良仙は酔っぱらった口調で「まだいいだろう…めでたい日なんだ、俺はまだ飲む…おい…万二郎…万二郎…」と言いました。万二郎は部屋に戻って来るとおつねに「私が後でお送りします…」と言いました。おつねは「すいません…」というと頭を下げました。
万二郎と良仙は、夜道を二人並んで歩いていました。良仙は、酔った勢いで「高砂やこの裏船に帆を上げて…」と陽気に謡っていました。二人は顔を見合わせると笑い始めました。良仙は「いや…俺は嬉しい…ようやくお前さんが幸せをつかんで…本当によかった…」と言います。万二郎も嬉しそうでした。
万二郎が、ふと気付くと橋がありました。その橋は、藤田東湖の屋敷に初めて行った帰りに、二人で誓いを立てた場所でした。万二郎は立ち止って、その橋をじっと見つめていました。そして、ゆっくりと橋の方へ歩いて行きました。良仙も万二郎の後を付いて行きます。万二郎は良仙に「懐かしいな…覚えているか…東湖先生の御宅へ行った時の事を…」と言います。良仙は「ああ…」と答えました。万二郎は「ここで俺達は、誓ったんだ…お前は日本一の医者になると…俺は、倒れかけた幕府の支えになると…」と言います。良仙は、万二郎に歩み寄ると「ああ…」と答えました。二人は、思い出に浸っていました。映像は、その時の様子が流れています。万二郎が「俺は、倒れかかった大樹の支えになる…」と…良仙が「俺は、今日を限りに女を絶つ…」と…
万二郎は良仙に「早いもんだな…あれから十三年か…色々あったな…」と言います。良仙は、万二郎の顔を見つめていました。良仙に、嫌な予感が浮かびました。良仙は「万二郎…お前…」と言うと、万二郎は良仙の言葉を遮るように「料理屋で相撲を取ったのを覚えているか…」と聞きます。良仙は、心配そうな表情で「ああ…」と答えました。その時の映像が流れ始めます。二人は座敷でがっぷり四つに組あって相撲を取っていました。
万二郎は「俺が勝った…」と言います。良仙は堪らない表情で「違う…勝ったのは俺だ…」と言いました。万二郎は「俺がお前に負ける訳ないだろう…」と言います。良仙は「いいや…俺が勝った…」と言いました。万二郎が「なら…勝負だ…」と言うと、二人は橋の真ん中で相撲を取り始めました。二人は「ウワー…」と掛け声を出すと仕切って、がっぷり四つに組会いました。なかなかの力相撲でした。良仙は「万二郎!…行くな!…」と言いました。その時、万二郎は良仙を投げ飛ばしました。万二郎は、良仙に手を差し伸べます。しかし良仙は、万二郎の手を借りずに一人で立ち上がりました。良仙は、荒い息のまま橋の手すりにもたれかかると、俯いて川面を見つめていました。万二郎は、何も言わずに帰って行きました。良仙は、万二郎の後姿を見ながら泣いていました。
おとねは、綾を布団に寝かせつけていました。おとねは綾の顔を見ながら「今日からあなたは、私の娘ですよ…」と言います。綾は、おとねを見つめながら笑顔で頷きました。その時、玄関口で戸のあく音がしました。二人の視線が、玄関口の方へそそがれました。そこには、軍服を着た万二郎が立っていました。万二郎は、草鞋を履いたまま部屋に上がって来ました。その姿を見て驚いたおとねが「万二郎!…」と声を掛けました。おとねは立ち上がり、万二郎に歩み寄ると泣きそうな表情で「やはり…お前…」と言います。万二郎は黙ったまま、おとねに深く一礼しました。そして綾の寝ている側へ向かいます。おとねは、腰が抜けたように座り込みました。
万二郎は、綾の側に座ると「綾…すまない…俺は行かねばならん…徳川家に恩顧のある者は、江戸を占領した敵を見過ごすわけにはゆかない…たとえ、負けると分かっていても…それが、武士というものだ…」と言いました。綾はじっと万二郎を見つめていました。その時おとねが、泣きながら大きな声で「行かないでおくれ…万二郎!…」と言いました。万二郎は振り向くと落ち着いた声で「母上、お許しください…同志はすでに、上野の山に立て籠っています…見捨てる訳にはいきません…」と言いました。
綾は、万二郎を見つめていました。綾の目からは涙が零れ落ちていました。万二郎は、綾の枕元に、離縁状をそっと置きました。万二郎は「綾…これは離縁状だ…俺は、お前と婚礼が出来て幸せだった…心からそう思った…だが、お前はどうか…別の人と幸せになってくれ…」と言いました。綾の顔は歪んでいました。口を開けて何かを訴えようとするのですが声が出ませんでした。万二郎は、そっと綾の髪に触ると立ち上がり、家を出て行きました。おとねは泣きながら「万二郎!…万二郎!…」と呼び止めました。綾は、体を起こして、呼び止めようとして必死に声を出しました。「万二郎様!…」と…綾の声に気付いた万二郎は、玄関口で立ち止まり振り向いて綾を見ました。綾はもう一度「万二郎様!…」と呼び掛けました。しかし、万二郎は、そのまま黙って家を出て行きました。おとねが「万二郎!…万二郎!…」と、追いかけて呼び止めるのですが、万二郎は戻っては来ませんでした。綾は泣きながら、ろれつの回らない言葉で「綾は…何時までも…お待ちしています…」と言いました。万二郎は家を出ると、夜の市中を全速力で走っていました。
ここで、良仙の声でナレーションが入ります。「慶応四年(1868年)五月十五日、上野戦争が始まった…彰義隊三千人に対し、官軍は一万数千の兵力で攻めた…
彰義隊は奮戦するも怪我人が続出していました。清吉が鉄砲を構える後ろで万二郎は「なぜだ…敵の攻撃が止んだ…」と言います。そこへ、彰義隊員がやって来て、立て掛けてあった旗印を見て万二郎に「これは御旗か…」と尋ねました。万二郎は「そのつもりだ…」と答えました。彰義隊員は「東湖先生の回天詩史とは嬉しい…」と言いました。すると別の彰義隊員が「今のところは互角だが…時が経てば敵が有利になる…」と言いました。万二郎は「なに…俺は断じて、西郷の首を取るまでは死なんぞ…」と言いました。その時、女達の声で「握り飯をお持ちしました…上野の商人の皆様からの差し入れでございます…」と言う声が聞こえて来ました。彰義隊員は「それはかたじけない!…」と言うと、女達の元へ歩み寄りました。兵達が「おおい…飯だ!…」と口々に言いました。万二郎の元へも女がやって来て「白湯をどうぞ…」と湯呑みを持って来ました。万二郎は「ああ、かたじけない…」と言って湯呑みを受け取りました。万二郎がふと女の顔を見ると、その女はお品でした。万二郎は驚いて「あなたは…」と声を掛けます。お品は俯き加減に「陶兵衛が妻、お品です…」と答えました。万二郎は、怒った表情で「なぜここに!…」と言います。お品は「こんな世、生甲斐もございません…」と言いました。万二郎は、語気を強めて「息子さんはどうされた!…小さな男の子がいたはずだ…」と尋ねました。お品は、寂しそうな表情で「亡くなりました…折角種痘を施して頂いたのに…風邪をこじらせて…呆気なく…伊武谷様…せめて束の間でも…私をお側に置いて下さいまし…」と言いました。その時、頭上から砲弾の飛来する音が聞こえて来ました。二人は空を見上げました。砲弾が、陣地内に命中しました。万二郎は、お品を押し出すようにして「逃げろ!…」と叫ぶと、身を屈めて「退散!…早く退散せよ!…」と大声で叫びました。猛烈な砲弾の雨が降って来ました。
万二郎は「信じられん…こんな遠くへ飛ぶ大砲なんて…」と言います。すると、彰義隊の隊員が「忌々しいが、イギリスの新式砲弾のようだ…」と言うと、前へ駆けて行きました。その時万二郎は、茫然と立ちすくんでいるお品の姿を見つけました。万二郎はお品に駆け寄ると「おい!何をやっている…早く逃げんか!…」と言いながら、お品の手を取って非難させようとしますが、お品は「私は、ここへ残ります…」と言って抵抗しました。万二郎は「馬鹿!…死ぬ気か!…」と怒鳴りつけるのですが、お品は語気を強めて「未練はございません!…」と言いました。二人が、そんな遣り取りをしている間にも、官軍の鉄砲隊が、彰義隊の陣地に近付いて来ます。官軍の鉄砲隊が一斉射撃をすると、万二郎は、お品の体をつかみながら「伏せろ!…」と言います。二人は、地面に伏せて身を隠しました。しかし、流れ弾がお品の体を貫きました。万二郎は、お品を抱き寄せると「お品さん…確りしろ!…」と声を掛けました。お品は、万二郎の腕に抱えられたまま返答をしませんでした。万二郎は「なぜ…逃げなかった…」と言います。お品は、万二郎の声に気づくと弱々しい声で「これで好いんです…やっと望みがかないました…」と言うと、静かに目を瞑りました。万二郎は、お品の顔を見つめながら「死ぬな…死ぬな…」と、優しく声を掛けました。しかし、お品は、万二郎の腕に支えられながら息を引き取りました。万二郎は、お品を抱きしめると、優しく地面に寝かせて遣りました。そして万二郎は、立ち上がると敵陣を睨みつけながら「ゆるさん…」と言いました。
官軍の砲弾が、彰義隊の陣地に次々と着弾しました。東湖の回天詩史の旗が倒れます。万二郎は、回天詩史の旗を手に取ると、肩に背負って「三度死を決し、しかも死せず…二十五回刀水を渡る…」と回天詩史を叫びながら前進しました。その時、万二郎の目の前に砲弾が着弾し、万二郎は吹き飛ばされました。その様子を後ろから見ていた清吉が万二郎に「隊長!…」と声を掛けました。万二郎は、清吉に視線を合わせると、渾身の力を込めて「清吉!…お前は無駄死するな!…逃げろ!…」と叫びました。清吉は、首を振りながらも、万二郎の命令に従い、その場から逃げて行きました。万二郎は立ち上がり、布だけに成った旗を拾うと刀を抜き、ゆっくりと前線へ歩いて行きました。そして、またしても万二郎の目の前に、砲弾が着弾しました。爆風が砂埃を舞上げ、万二郎の姿は何処にも確認できませんでした。ここで、良仙の声でナレーションが入ります。「戦闘は僅か一日で終わった…新政府軍の圧勝であった…彰義隊の戦死者は、266人であった…」と…
万二郎の家の玄関口で「御免…」という、男の声がしました。おとねは、玄関口に歩み寄ると「はい…」と言います。そして、障子戸を開けました。そこには、西郷とお付きの者が立っていました。おとねは一瞬驚きますが、気を取り直して、深くお辞儀をしました。西郷は、黙ったまま一礼をしました。
西郷達は、座敷に座っていました。おとねの前には、風呂敷に包まれた物が置かれていました。おとねは、静かに風呂敷を広げました。そこには、焼け残った回天詩史の旗がありました。おとねは涙声で「これは…万二郎の…」と言います。その時、良仙が玄関口から家に入って来ました。西郷の声が聞こえて来ます。「ご子息は…おそらく…砲弾を受けて…壮烈な最後を遂げなさったのでしょう…お察し申す…」と…おとねは、すすり泣きなら聞いていました。良仙は、茫然とした表情で玄関口に立っていました。西郷は「伊武谷どんは…世に珍しいお人柄でごわした…敵に回したのも時の運とはいえ…惜しみてもあまりある人物でごわす…もし…伊武谷どんが新政府に加わっていたら…さぞ立派な仕事をされたでしょう…それが、無念でなりもはん…」と言いました。その時、良仙が遣って来て「なんでぇ…黙って聞いていりゃ…お為ごかし言いやがって…気に入らねいなあ…あんたに万二郎の何が分かるっていうんだ…あいつはな…負け戦と分かりながら戦いに行って…死んだ…勝てば官軍だ!…あんたらは英雄と称えられ…歴史に名が残るだろうが…そういうやつらに…万二郎の心意気が分かってたまるか…」と言います。黙って聞いていた西郷が「勝てば官軍と言い申したな…歴史はそんな生易しいもんではなか!…」と言いますが、良仙は遮るように「その通りだ…歴史にも書かれずに死んでいった立派な人間は五万といるんだ…そんな人間を土台にして…歴史に名を残す奴など…俺は許せね…」と言いました。すると、西郷のお付きの者が腹にすえかねたのか「ええ…言わせておけば…」と言うと、片膝を付いて刀を抜こうとしました。西郷は「やめろ!…」と言って、お付きの者をとめました。そして、おとねに両手を付いて頭を下げると「失礼つかまつった…お暇します…」と言いました。西郷は、静かに立ち上がり帰って行きました。おとねは、声を出して泣き崩れました。
綾は、床に横たわりながら泣いていました。おとねも綾の側に座って泣いていました。良仙は、綾の寝ている部屋の障子を開けて外を見ていました。良仙は「まったくあいつは…日本一馬鹿なやつでしたよ…あなたと言う人がいながら…死に急ぐなんて…」と言います。綾とおとねは、ただ泣いているだけでした。
良仙が、庭の方を見ていると清吉の姿に気がつきます。良仙は「清吉…」と言うと、縁側から庭に下りて、清吉の元へ歩み寄りました。清吉は、不安と寂しさの入り混じった表情をしていました。清吉は、良仙に一礼すると「おら…隊長と上野にいました…」と言いました。すると、清吉の声がおとねに聞こえたのか、おとねが慌てて縁側に出て来て「あなたと万二郎は一緒にいたのですか…」と聞きました。良仙と綾の視線も清吉に注がれていました。清吉は「へい…隊長は勇敢に戦って…おらに逃げろって…」といました。良仙は驚いた表情で「じゃ…最期は見届けずに別れたのか…」と聞きました。清吉は、間髪入れずに「隊長は…隊長は死んじゃいねいです…」と言います。おとねは、清吉を見つめながら涙声で「何ですって…」と聞き返しました。清吉は「生きてらっしゃいます…おら、この目で見ただ…隊長が、上野の山から下りて行くのを…」と言いました。良仙は、両手で清吉の肩をつかみながら「本当か…」と聞きました。清吉は「あれは隊長です…間違いありません…」と答えました。良仙は振り向くと、縁側に立っているおとねを見ました。おとねは、何度も頷くと泣きながら「あの子は…あの子は生きている…」と言うと、振り返って綾の元に歩み寄り抱き寄せ「綾…あの子は…あの子は生きている…」と言って、二人で泣きました。良仙は、ホッとした表情で二人を見つめていました。
ここで良仙の声でナレーションが入ります。「しかし、万二郎が戻ることはなかった…風の噂では、江戸の沖から蝦夷に渡り、函館五稜郭で官軍と戦ったという……武士の世は終わり、文明開化の時代を迎えた…[明治四年(1871年)]綾と御隠居は、万二郎が帰って来ると信じて、何時までも待ち続けた(映像は、万二郎の為に景膳をして待っている。仲の好い嫁姑の姿が映し出されていました。)…一方私は、どういう訳か、新政府軍の軍医となった…幕府軍だろうと新政府軍だろうと…軍医の仕事に変わりはない…医者は医者だ(映像は、新政府軍の軍服を着ている良仙の姿が映し出されていました。おつねは鏡を持って良仙に見せながら「お似合いですよ…軍医殿…」と言います。)…だが、万二郎に引け目を感じるのはなぜだろう…」と…
その時、万二郎の声が庭先から聞こえて来ました「おおい、良仙…」と…良仙は、慌てて縁側から庭へ下りました。しかし、万二郎の姿はありませんでした。良仙の気のせいでした。そんな良仙をおつねは心配そうに見つめていました。さらにナレーションは続きます。「有り得ない事とは知りつつも…心のどこかで、私は思い続けていた…万二郎は、きっと生きていると…」と…
ここで、広い大地で一人、剣を抜き稽古をしている万二郎の姿が映し出されました。万二郎の側には、東湖先生の回天詩史の旗が立っていました。さらにナレーションは「遠い蝦夷の地で…万二郎はやはり、たった一人で戦い続けているのではないか…文明開化で浮かれる日本人をあざ笑うかのように…」と……ここで、エンディングの音楽が流れ始めます。万二郎は、剣の稽古が終わると、地面に片膝をつき刀を置きました。そして脇差を腰から抜くと並べておきました。万二郎は立ち上がり、ゆっくりと沈む夕日に向かって歩いて行きました。こうして、「陽だまりの樹」第12話(最終回)獅子たちの旅立ちは終わりました。
この物語を通して、作者は何が言いたかったのだろうか…それは、西郷が万二郎の戦死を告げに来た時の良仙との遣り取りではなかったのだろうかと思いました。
西郷「伊武谷どんは…世に珍しいお人柄でごわした…敵に回したのも時の運とはいえ…惜しみてもあまりある人物でごわす…もし…伊武谷どんが新政府に加わっていたら…さぞ立派な仕事をされたでしょう…それが、無念でなりもはん…」
良仙「なんでぇ…黙って聞いていりゃ…お為ごかし言いやがって…気に入らねいなあ…あんたに万二郎の何が分かるっていうんだ…あいつはな…負け戦と分かりながら戦いに行って…死んだ…勝てば官軍だ!…あんたらは英雄と称えられ…歴史に名が残るだろうが…そういうやつらに…万二郎の心意気が分かってたまるか…」
西郷「勝てば官軍と言い申したな…歴史はそんな生易しいもんではなか!…」
良仙「その通りだ…歴史にも書かれずに死んでいった立派な人間は五万といるんだ…そんな人間を土台にして…歴史に名を残す奴など…俺は許せね…」
私は、良仙、西郷どちらの言い分も正しいと思います。良仙は、負けると分かっていても戦いに出なければならなかった、万二郎の気持ちが分かるかと言いました。言い換えれば、そこまで追い込んだのは、官軍の大将西郷さん、あんただよと言いたかったのかもしれません。また、勝てば官軍と言われた西郷が、歴史はそんなに生易しいものではないと反論したことにも真理があると思います。徳川という家を政治から切り離さなければ、新しい時代は生まれないと確信していたのでしょう。また、理想に燃えて作った新政府でしたが、西郷自身が、征韓論に敗れ西南戦争で戦死したことでも証明される事になります。
良仙の言葉に、歴史にも書かれずに死んでいた人間を土台にして、歴史に名を残す奴など、俺は許せぬ…というような台詞がありましたが、ものすごい台詞ですね…歴史とは、山の頂のほんの一部分の事で、それ以外は歴史から埋もれている。真実は、その埋もれた部分にあると言いたげな台詞でした。私は、原作本を読んだ事がないのですが、いつか読んで見たいなと思いました。
最後に、お品は可哀想な女性でしたね。万二郎を好きで好きで堪らなかったのに、陶兵衛に手籠めにされて、子供を生み、万二郎を諦めなければならなかった。陶兵衛が万二郎に討たれ、息子を病で亡くし、辿り着いたところが上野の御山だったとは…最期は、万二郎に抱かれて息を引き取ったのが、せめてもの救いだったと言うべきなのでしょうが…こんな人生もあるのでしょうが、私は、こんな人生は送りたくないですね…それでは、また何時の日にか、お会いできれば幸いです。長い間、ありがとうございました。これからも、Keiのかってにコラムを宜しくお願い致します。
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