2012年4月15日日曜日

韓流ドラマ「秋の童話」第17回時間を見ました


韓流ドラマ「秋の童話」第17回時間を見ました



 テソクは、車でジュンソのアトリエに駆けつけます。アトリエからは煌々と明かりがもれていました。テソクは車から降りると、すぐにアトリエの中へ入って行きました。テソクがジュンソの画室を覗くと、部屋の中央に書きかけのキャンパスを残して、ジュンソの姿はありませんでした。テソクは、すぐさま庭へと飛び出てジュンソを探します。

 ジュンソは、大木の根元にある庭石にもたれかかって、座り込んでいました。その姿には生気がなく、生きる力を感じさせませんでした。テソクはジュンソを見つけると歩み寄って行きます。そして「来いよ…ウンソがお前を待っている…」と言います。ジュンソは茫然とした表情で、小刻みに首を横に振るとテソクから視線をそらします。テソクは語気を強めて「どういうつもりだ…」と言うと、ジュンソの肩をつかみながら膝をつき「おい、オレを見ろ…」と怒鳴りつけます。それでもジュンソは、視線をそらしたままで何も言いませんでした。

 テソクは、必死の表情で「ジュンソ…ウンソが待っている…行こう…一緒に来てくれ…」と、訴えかけます。ジュンソは、何も言わずにテソクの手を払いのけて、立ち上がり背を向けます。テソクはジュンソの背中に「お前…何しているんだよ…ウンソを見捨てるのかよ…」と怒鳴りつけます。ジュンソは気が抜けたようによろめきながら、テソクから逃れようと歩きだします。テソクはジュンソを後ろから羽交い絞めにして「来いよ…」と言います。ジュンソはテソクを振り払おうと抵抗しながら「やめろ…放せ…」と力なく言います。テソクは「来いよ…」と言いながら、ジュンソを投げ飛ばしました。そして、腕をつかみ「立つんだ…」と言いながらジュンソを立たせようとしますが、ジュンソは「いやだ…放せ…」と言いながら抵抗しましす。その反動でテソクは後ろに飛ばされてしまいます。

 テソクは転んだまま悲壮な顔で「ジュンソ…オレの気持ちが分かるか?…お前をウンソの元に連れて行くことでしか…彼女への愛を示せない…他に何もしてやれない…彼女が愛するのはお前だから…オレの気持ちが分かるか?…」と、ジュンソに想いをぶつけます。

 するとジュンソの表情が変わり、背を向けたまま静かに「テソク…僕が何を考えているか…わかるか?…」と言います。そしてジュンソは「僕を見たら…ウンソは逝ってしまうかも…顔を見たら安心して…旅立ってしまうかも…僕が行かなければ…生きていてくれるかも…このまま会わなければ…僕を待ちながら生きてくれるかも…怖いんだ…どうしていいかわからないほど…」と言います。二人の顔は、苦悩で歪んでいました。テソクもジュンソもお互いを理解し合っていました。



 病室では、ウンソは依然として意識が戻らないまま眠り続けていました。そこへジュンソが入って来ます。ジュンソは、恐る恐るウンソに近づいて、ベッドのそばの椅子に座ります。ジュンソはウンソを見つめていました。そして、乱れた髪をそっと整えて遣ります。

 ジュンソはウンソの耳元で優しく「ウンソ…ウンソ…ウンソ…」と呼び掛けるのですが、何の反応もありませんでした。ジュンソはそれでも「目を開けてくれ…お兄ちゃんだぞ…お兄ちゃんが来たんだ…目を覚ましてくれ…眠りから覚めたら…もっと苦しいかもしれない…でも僕の頼みだ…僕のわがままを…お前は、いつも聞いてくれたろ…いつも待ってくれた…いつも許してくれた…だから目を開けてくれ…どんなにつらくても…僕のために頼む…僕は…お前と一緒に食事したり…息をしたり…話をしたい…もっと一緒にいたい…愛していると言いたい…」と、優しく語り続けました。ジュンソの目からは、いつの間にか涙があふれ出していました。表情は歪み、堪らなくなってウンソの肩に顔を寄せてしまいます。

 ジュンソはすすり泣きながら顔をあげて「どうか連れて行かないで…神様…聞こえますか…ウンソを助けて下さい…もう少し、僕に時間をください…もう少しだけ…お願いします…お願いします…」と、祈りとも、叫びとも取れる心の内を天に投げかけます。そしてジュンソは泣き崩れ、ウンソの胸に顔を伏せてしまいます。



 あれから何も起きずに夜が明けていました。病院の別室では、キョンハが心労で倒れたままベッドに寝かされて点滴を受けていました。その横には、スニムとシネが付き添いに疲れ果て、ベッドに顔をつけて寝ていました。ユン教授とテソクは、待合室のソファーで仮眠を取っていました。

 ウンソの病室にも朝の光が射していました。ジュンソはウンソの寝ているベッドに顔をつけて寝ていました。その時です。微かにウンソの「お兄ちゃん…お兄ちゃん…お兄ちゃん…」と呼ぶ声がしました。ジュンソは、その声に気づき目を覚まします。ジュンソがベッドから顔を上げるとまた「お兄ちゃん…」と呼ぶウンソの声がしました。ジュンソがウンソの顔を見るとウンソの目が開いていました。神様にジュンソの祈りが届いた瞬間でした。神様は、ジュンソの願いを受け入れられたのです。奇跡としか言いようがありませんでした。

 ウンソがまた「お兄ちゃん…」と呼び掛けました。ジュンソも「ウンソ…」と返事をします。ウンソとジュンソの視線が結びつきました。ジュンソがウンソに「気分は?…」と聞くと、ウンソは「私、家に帰りたい…」と答えました。



 テソクは「ウヮー」と息を吐き出すと仮眠から目が覚めます。そしてすぐに駆けだしてウンソの病室へ向かいます。病室の前で立ち止まると、扉の引き手を持って目を瞑り、大きく深呼吸をして病室へ入って行きました。テソクがベッドの前まで来るとそこには誰もいませんでした。ベッドの上には、ウンソの寝巻が綺麗にたたんで置いてありました。テソクの顔に微笑みが蘇りました。ウンソに起き上がれる体力が戻ったことを察知したからです。



 ジュンソはウンソを車に乗せて、アトリエへと向かっていました。アトリエに着くとジュンソはウンソに「さあ、家に着いたぞ…」と言います。

ジュンソはウンソを抱きかかえて歩いていました。ジュンソは玄関まで来ると「ウンソ…今日から二人暮らしだ…」と言います。ジュンソはウンソを抱えたまま、背中で玄関の扉を押してアトリエの中に入って行きます。



病院では、誰もいない病室のベッドの前に、ユン教授がうなだれて座っていました。そこへ、知らせを聞いたキョンハとスニムが、慌てた様子でやって来ました。キョンハはユン教授に「ウンソがいなくなった?…」と聞きます。スニムも「じゃあ…あの子…目を覚ましたんですね?…」と聞きます。ユン教授は、うつむいて何とも言えない表情で「朝早くに、ジュンソが連れて帰ったんだろう…」と答えます。二人の母親は「アアー…」と大きく息を吐き出しながら、体全身で安堵の表情を見せます。スニムは思わず「神様ありがとうございます…ありがとうございます…」と感謝の言葉を唱えます。キョンハは、ベッドの上の綺麗にたたまれた寝巻を手にして抱きしめながら「ウンソ…ウンソ…ウンソ…」と涙を流していました。



ユン教授は、主治医の部屋にいました。そして、「今後、治療と手術はどうすればいいですか?…」と尋ねます。主治医は「手術できる状態ではありません…自宅療養をお勧めします…」と答えます。ユン教授は、一時的な回復と悟ったのか、表情は暗く笑みはありませんでした。



ジュンソはウンソを車に乗せて出かけました。その後に一台の車が……車の中にはテソクがいました。テソクは車を止めると窓を開け、そっと二人の様子を覗いていました。ただ、テソクの表情には明るさが感じられました。

ウンソとジュンソは、思い出の海辺にいました。ウンソは車いすに座っていました。ジュンソは砂浜に絵を描いていました。子どものときに、お別れの為に、最後の思い出を作りに来たときのように…ウンソはジュンソに絵を指でさして、何かを言っていました。ジュンソはウンソに、ポーズの指示をしていました。ああでもない、こうでもないといった感じで、その様子は実に楽しげでした。ウンソは笑い、ジュンソは首をかしげながら砂浜の絵を足で消しては、また描き始めます。

テソクは、二人の楽しげな様子を遠くから、そっと見つめていました。その表情は、嬉しげでもあり、寂しげでもありました。テソクは何も言わずに返って行きました。

ウンソとジュンソは、砂浜に座って、海を行き交う船を眺めていました。ウンソは「お兄ちゃん…私に言うことない?…」と聞きます。ジュンソはとぼけた顔で「言うことって?…」と、聞き返します。ウンソは「ないの?…がっかりだな…約束してくれたのに…」と拗ねて見せます。ジュンソは、少し笑みを浮かべながら「何だっけ?教えてくれよ…」と、またとぼけます。ウンソは、少しムッとした表情で「教えない…」と答えます。ジュンソが「じゃあ、仕方ないな…」と言うと、ウンソはジュンソの顔を見ながら「エッ?…」と言います。ジュンソの顔は笑みを堪えた複雑な表情でした。ウンソは、少し開き直ったように「もういい…私は何度でも言えるのにな…」と言います。すると突然ジュンソが「ウンソ…愛している…」と言います。ウンソは思はず、ジュンソの顔を見つめます。ジュンソはまた、ウンソの顔を見つめながら「愛してる…」と言います。ウンソの顔に笑みがほころびました。ジュンソはウンソをそっと抱き寄せます。ウンソはジュンソに身を任せます。ウンソの目から涙が一筋ながらていました。

テソクは、車を飛ばしていました。これでいいんだという思いと、やるせない想いとが複雑に絡み合っていました。テソクはウンソと知り合った頃からのことを思い出し始めます。ゴルフバックを担いで歩いている横を自転車に乗って通り過ぎて行くウンソの姿を…ウンソの実兄が、勤め先の社長と強引に突き合わせさせようとしたときに、ウンソの手を握って助け出した時のことを…ホテルのゴルフ場で、制服姿のウンソにネックレスのプレゼントをした時「大切にするよ…頑張るよ…努力するよ…」と言った事を…ジュンソのアトリエで、一緒に洗濯物を干した時の事を…車のトランクいっぱいに、鉢植えの花を乗せて、ウンソに「結婚してほしい…」と告白した時の事を…ホテルのテソクノ部屋で、ウンソが初めて倒れた時の事を…そのウンソを抱きかかえて車に乗せ、病院に連れて行ったときの事を…ウンソを抱きしめながら「チャンスをくれ…」と言うと、ウンソが「ダメよ…ダメ…私には、そんな資格はない…ダメよ…」と言った時の事を…ウンソが検査をする前に、お守りの指輪を渡した時の事を…ウンソが手術に怯えて、病院の庭のベンチに、震えながら座っていた時に、そっと近づいて抱きしめながら励ました時の事を……



その日の夜、ウンソは突然、口を手で押さえて、外の洗い場に駆け寄って来ました。その後ろから、慌てた様子のジュンソが追いかけてきました。ウンソは、洗い場で嘔吐としました。ウンソの様子は、口を手で押さえ、身を屈めて苦しそうでした。ジュンソがウンソの背中を叩きながら心配そうに「大丈夫か?…」と言います。ウンソは空いている手で、ジュンソの手を振り払いながら「いいから中に入ってて…」と言います。それでもジュンソはウンソの背中を叩きながら「大丈夫か?…」と言います。ウンソは苦しそうな息使いをしながら「中に入ってて…こんな姿、見せたくないの…行って…」と言います。ジュンソは悲しく辛そうな表情を浮かべて、ウンソの背中を見つめていました。



ジュンソはベッドの上で、ウンソを抱きよせて寝かせていました。ジュンソはウンソに「寝てるのか?…」と聞きます。ウンソは、薄眼を開けるとまた瞑り、微かな声で「うん…」と答えます。ジュンソは「横になる?…」と聞きます。ウンソは気持ち良さそうに「ううん…こうやって眠りたい…いいでしょう?…」と言います。ジュンソは「もちろんいいさ…決まっている…」と言います。ウンソは甘えるように「何かお話して…私が眠るまでの間に…」と言います。ジュンソは「何を話そうか…」と言います。ウンソは「明日、何をするか教えて…」と聞きます。ジュンソは「明日?…まず、朝早く起きて、久しぶりに掃除をする…」と言います。するとウンソが「掃除?…私、手伝えそうにないわ…」と言います。ジュンソは「お得意のがあるだろ…お兄ちゃんの応援…」と言います。ウンソは「うん…そうね…」と答えます。ジュンソは「掃除がすんだら…大学に行って教授に会うよ…」と言います。ウンソは「早く戻ってね…」と言います。ジュンソは「ああ…」と答えます。ジュンソの目からは涙がこぼれ落ちていました。そして「昼ごはんは何を食べようか…ああ…明日考えよう…」と言います。ウンソの表情は幸せそうでした。ジュンソはウンソに「起きてる?…」と聞きます。ウンソは微かに「うん…」と答えます。ジュンソは「午後は、ここで絵を描くから…お前は休んで…わかったな…それから夜は………ウンソ…」と言うと、ウンソの反応がない事に気づきます。ウンソは幸せそうに眠りについているのですが、ジュンソの表情は次第に硬くなって行きます。ジュンソは「ウンソ?…」と呼び掛けるのですが、返事が返って来ません。ジュンソの表情は緊張を増して行きました。ジュンソは、人差し指を恐る恐るウンソの鼻の下に持って行きます。そして、ウンソが息をしていることを確認して、ホットした表情に変わりました。ジュンソは静かに息を吐き出すとウンソに優しく「おやすみ…また明日な…」と言います。ジュンソはしばらくの間、ウンソを抱きしめ続けていました。



ウンソは、実家の自分の部屋で寝ていました。実兄が甲斐甲斐しくウンソの世話をしていました。以前の事を考えたら、まるで夢のような光景でした。実兄は手持無沙汰なのか、たばこを吸おうとしますが、そこへスニムが入って来ます。スニムは息子の姿を見るなり、強い語調で「ここで吸わないで…」と叱りつけます。実兄は「わかった、外で吸うよ…」と言うと、怒って部屋を出て行きました。

スニムは、ウンソの寝ている布団の横に座ります。ウンソはそれを見て、体をおこします。そしてウンソは「ごめんね、迷惑掛けて…今日だけだから…明日には、お兄ちゃんが戻るわ…」と、すまなそうに言います。スニムは、ウンソの顔を見ながら、わざと怒ったように「本当に手のかかる子だよ…」と言います。スニムは言葉と裏腹に、ウンソの世話をし始めます。スニムはウンソの体を濡れたタオルで拭こうとして「さあ、手を出して…」と言いながらウンソの袖をまくります。するとウンソの手首の上のあたりに、大きな皮下出血の跡を見つけました。スニムはそれを見ると驚きます。ウンソは、見せてはいけないものを見せてしまったと思い、すぐに袖を降ろそうとします。そして、心配させまいと「何でもない…ちょっとぶっつけただけよ…」と言います。スニムは、少し興奮したのか「あんたを置いて、何でソウルなんかに…」と言います。ウンソは「お友達の展示会に行って…人にも会うって…大切なようなの…」と言うと、甘えるように、スニムの膝の上に寝ます。スニムは、ちょっと怒るように「子どもみたいなマネをして…」と言うのですが、すぐに頭をなぜながら「具合はどう…痛むかい?」と、ウンソの顔をに自分の顔を近付けながら聞きました。ウンソは「大丈夫…たまに痛むだけよ…」と答えます。スニムは優しい声で「お母さんが治してやるよ…」と言うと子守唄を歌い始めます。

「母さんの手は魔法の手…痛いの飛んでいけ…母さんの手は魔法の手…」と…そして「どうだい?…」と、聞きます。ウンソは嬉しそうに「ずっとよくなった…お母さんのおまじないは初めてだね…」と答えます。スニムは「そうだね…」と言います。スニムの目から涙が流れ始めます。そしてまた歌い始めました。「お母さんの手は魔法の手…痛いの飛んでいけ…お母さんの手は魔法の手…」と……まるで、ウンソが生まれて再開するまでの空白を埋めるかのように……



ジュンソの友人の展覧会場では、友人が客に説明をしていました。「ご覧になったとおり、今回の作品は…」と…そこへジュンソがやって来ました。友人は、ジュンソの側に来て「ジュンソ…驚いたな…来てくれたのか…」と言います。ジュンソは「当然ですよ…」と言います。そして会場を見渡しながら「キムさんは?…」と聞きます。友人は、照れくさそうな表情をして「わざわざ来るわけ…」と答えます。すると、ジュンソの後ろの方から「ジファンさん…何か飲む?…」と言う声が聞こえてきました。ジュンソが振り向くと、恋人のキムさんが、甲斐甲斐しく展覧会の手伝いをしていました。友人は、照れくさそうに「いや、実は昨日も来てくれたんだ…」と言いました。ジュンソは友人の顔を見ながら、微笑み始めます。そして恋人のキムさんを見ると、キムさんが「こんにちは…」と挨拶をしました。そして、首で合図しながら「来てるわよ…」と言います。ジュンソは、合図された方向に視線を向けると、ユミの姿がありました。ユミと視線が合うと、しばらくの間見つめ合っていました。



二人は、近くの公園を散歩していました。ジュンソが、自分のマフラーを取ってユミの首に掛けて遣ります。ユミが「暖かいわ…」と言うと、ジュンソが「渡米するって?…」と尋ねます。ユミは首を縦に振りながら「誰に聞いたの?…直接言おうと思っていたのに…」と答えます。ジュンソは「会って話したかったんだ…君が行く前に…」と言います。ユミは「つらいでしょう?…苦しむ彼女を見るだけなんて…」と聞きます。ジュンソは素直に「つらいよ…本当につらい…」と答えます。ユミは、涙が出そうになるのをこらえながら「私ってバカね…あなたが言うと…何とかしたいと思ってしまう…笑っちゃうわ…」と言うと、一人で先に歩いて行きました。ジュンソは、何も答える事が出来ませんでした。ユミは振り返ると手を差し伸べて「ここでお別れよ…」と言います。ジュンソは、そっと手を出してユミの手を握り、無言で握手をしました。ユミは「全部忘れましょう…私も忘れるから、あなたも忘れてね…わかった?…」と強がって見せます。ジュンソは、何も言わずにユミを見つめていました。ユミはジュンソに「さようなら…」と言うと歩きだします。ジュンソが振り向くと、ユミも振り向きました。ユミは「ジュンソ…」と言うと戻ってきて、首に掛けていたジュンソのマフラーを外して、ジュンソの首に掛けて遣ります。そして「気が変ったわ…私はあなたを忘れる…でも、あなたは、私の事を忘れないで…時々でいいから思い出してね…私が心から愛していたこと…忘れないでほしいの…でなきゃ今までの愛が悲しみだけになるから…忘れないでね…」と、今にも泣き出しそうな顔で言います。ジュンソはユミを見つめながら「ああ…忘れないよ…忘れない…」と答えました。



その夜、ウンソはジュンソと電話で話をしていました。ウンソは「うん…」と返事をします。そして「ホテルはどう?…じゃあ、明日ね…ゆっくりして、午後に戻って…うん…」と言うと電話を切りました。隣に寝ていたスニムが気づいて「お兄さん、明日の午後に戻ってくるって?…」と聞きます。ウンソは嬉しそうに「うん…」と答えます。スニムは「おやすみ…」と言うと、寝ろうとするウンソの頭に会わせて、枕の位置を調節してやります。

ジュンソは電話を切ったあと、ホテルの前で考えていました。

夜が明けて、スニムが店のカギを開けて外に出ると、ジュンソの姿を見つけました。ジュンソは車を止めて、店の前の海を見ていました。スニムは「ジュンソさん…」と声をかけます。ジュンソは振り返って「おはようございます…」と言うと、店の方に歩いて来ます。スニムは、驚いたように「午後に戻るはずじゃ?…夜通し運転を?…」と聞きます。ジュンソは、恥ずかしそうに笑いながらうなずいて「ええ…眠れなくて…」と答えます。その時、ウンソは店の窓際からジュンソの姿を見ていました。ウンソは「お兄ちゃん…」と言います。ジュンソは、微笑みながら「迎えに来たよ…」と言います。ウンソは、嬉しそうに笑顔で「うん…」と答えました。

ジュンソは、ウンソを病院に連れて来ていました。ウンソは、血液検査をする為か、注射器で血を抜かれていました。それが終わると、医師は注射針の跡を「押さえていてください…」と言います。ウンソが振り向くと、すぐそばには、鋭い眼差しで心配そうに見守っているジュンソの姿がありました。

二人は主治医の部屋にいました。主治医は、検査結果が書かれている書類を見ながら、「特に変わりはありません…また、来週来てください…」と言います。ジュンソが「ありがとうございます…」と言って、立ち上がろうとすると、ウンソが「あの…病気が悪化したらどうなるんですか…特別な症状が出るんでしょうか?…」と主治医に尋ねます。ジュンソは、ウンソの後ろで、深刻な表情で聞いていました。主治医は「そうですね…様々な症状が出てきます…喀血はまだ経験ないでしょか?…」と言います。するとジュンソが「喀血って、咳き込んだ時に血を吐く症状ですよね…」と尋ねます。そして心配そうに、ウンソの顔を覗き込みます。ウンソは振り向いてジュンソの顔を見ると微かに微笑みました。



二人は車でアトリエへ向かっていました。

ウンソがジュンソに「ねえ…写真を撮って欲しいの…」と言います。ジュンソは「写真?…」と聞き返します。ウンソは、甘えるような声で「うん…」と言います。しかし、ジュンソからの返事はありませんでした。ウンソはまた「撮ってよ…」と言います。そして「病気が悪くなる前に撮っておきたいの…」と言います。ジュンソは、黙って運転をしていました。ウンソは「撮ってくれるでしょ?…」と聞きます。ジュンソは、少し怒った表情で「嫌だ…撮って誰に見せるんだ…?」と言います。ウンソは、少し淋しそうな表情で「いつの日か思い出す為よ…病気が治ったら…“あのときは、辛かったね”って…思い出すの…」と言います。そしてジュンソの顔を覗き込むようにして「撮ってくれるよね…」と頼みます。

ジュンソは辛そうな表情をしていました。ウンソにしてみれば、ときには写真を見て思い出してほしいのでしょう。でも、ジュンソにしてみれば、迫り来る別れのときまでは、その日、その時を精一杯に過ごしたい。そして、一日でも一分でも長くという思いがあるのでしょう。その先の事など考えたくもない。この身が、この心が耐えられるかなど考えられなかったのでしょう。



ウンソはアトリエの花壇の石に腰かけていました。ジュンソはカメラを手にして、腰を屈めていました。ジュンソはウンソにカメラを向けます。ウンソは思いっきりの笑顔を作りました。しかし、ジュンソはなかなかシャッターを切る事が出来ませんでした。死を前提にして笑顔を作るウンソの顔をまともに見る事が出来ずに、顔からカメラを外し、うつむいていました。ふとウンソの顔を見ると、それでもウンソは笑いながらジュンソを見つめていました。ジュンソは思い直してカメラを構え、写真を撮り始めました。公園のススキの中でのポートレイト…思い出の海を背景にしたポートレイト…車いすで連れ回しながらの撮影でした。海鳥が海上を飛び回り、二人は砂浜に座りながら肩を寄せ合い遠くを見ていました。

ジュンソは、ウンソの顔を見ながら「大丈夫か?…」と聞きます。ウンソはジュンソの顔を見て、少し疲れた表情で、納得したように、小さく首を縦に振ります。ジュンソは何も言わずにウンソを抱きよせます。二人はしばらく海を眺めていました。



ウンソの寝ているベッドの上に、秋の陽が射していました。ウンソは起き上ると上布団を横に寄せます。すると突然咳が出始めます。ウンソは思わず口を手で押さえました。指の隙間から鮮血が、すたすたと落ち始めます。ベッド用の白いマットが赤く染まっていました。

ウンソは、口から手をゆっくりと離して、じっと見つめていました。その表情には、明らかに動揺が感じられました。ウンソの目からは涙があふれ出し、息遣いが荒くなっていました。そしてウンソは、来るべき時が来た事を悟りました。ウンソは慌ててベッドから降りると、白いマットを取り外し、丸めてベッドの下に隠しました。ジュンソに見つからないようにと願いながら…

ウンソはベットの横で、秋の陽射しにあたりながら、木製の背もたれのある椅子に座って体を休めていました。時折目を開けて、これからの事を考えていました。



ウンソとジュンソは昼食を食べていました。二人の間には会話もなく、ジュンソは時折不機嫌そうにウンソの顔を見ていました。ウンソもまた、喀血をして動揺しているのか、暗い表情で、ただ義務感からご飯を流し込んでいるようでした。

ウンソはジュンソに「これ、驚くほどまずいわ…全然、味のないお粥ね…」と言います。ジュンソは、ご飯を食べながらうつむき加減で「塩っ辛いものはダメだ…我慢しろよ…」と言います。ウンソはジュンソが食べているものを見て「それは、美味しい?…」と聞きます。ジュンソは小さな声で「まあな…」と答えます。ウンソはジュンソの皿にスプーンを伸ばして、味見をしました。すると、すまなそうな表情で「私のと同じだわ…合わせることないのに…何か作ろうか?…」と言います。ジュンソはウンソの顔を見ながら、少し笑みを浮かべて「いいんだ…他の物は食べたくない…食べよう…」と答えます。そして「本当に、驚くほどまずいな…」と言うと、笑顔で食べ続けました。ウンソは、黙ってうつむいていました。



ジュンソはウンソの部屋を掃除していました。モップを掛けているうちに、ベッドの下に引っ掛かる物を感じました。ジュンソが腰を屈めて見ると、ベッド用のマットが隠されていました。ジュンソがマットを引きだして見ると、大量の血痕がついていました。ジュンソの表情が歪みました。ジュンソはウンソの病状の悪化を察知しました。

ウンソは庭のベンチに座りながら、背もたれに手と顔を置いて、一人物思いにふけっていました。そこへテソクがやって来て、ウンソの目の前に花束を置きます。ウンソは花束に気づき振り向くとテソクの姿を捕らえます。ウンソは嬉しそうに「テソク…」と名前を呼びます。テソクは笑顔でウンソの横に座りました。

テソクはウンソに「ちゃんと食っているか…」と聞きます。ウンソは微笑みながら、黙ってうなづきました。テソクは優しく「検査、さぼってないか?…」と聞きます。ウンソはまた、微笑みながら黙ってうなづきました。テソクは「オレに会いたかったか?…」と聞きます。ウンソは、黙って微笑むだけでした。テソクは「いつも笑ってごまかすな…」と言います。ウンソは優しい表情で「会いたかったわ…なぜ来てくれなかったの?…」と答えます。テソクは上を向きながら「オレは忙しいんだ…お前たちがイチャツク姿は見たくないしな…」と、ちょっと拗ねたように言いました。そして、ウンソの顔を見ながら、優しく笑って「バラ、きれいだろ?…」と言います。ウンソはバラの花束を見ながら「ありがとう…とてもきれい…」とお礼を言います。テソクはおどけるように「お前の方が綺麗だ…」と言います。ウンソは、少し淋しそうに「まさか…日ごとにひどい顔になるわ…」と言います。テソクは突き放すように「そんなこと言っていると、本当にひどい顔になるぞ…」と言いました。テソクは、懸命にいつもの自分を装っていました。

ウンソはテソクを見ながら「テソクまで、私を嫌いになる?…」と、つまらなそうに言います。テソクは「何だよ…ジュンソがいるだろう…」と、軽くあしらいました。ウンソは「最近、嫌われちゃってるの…」と言います。その時、ジュンソがアトリエから姿を見せます。二人の視線は、ジュンソに向けられました。

ジュンソは暗い表情で、二人の方へ歩き始めます。ウンソはテソクに「ほらね…」と同情を求めます。テソクは軽く笑いながら「ああ…」と言います。そして「ジュンソ、しばらくだな…」と声をかけます。ジュンソは「ああ、来たのか…」と返しました。



三人はアトリエの中でお茶を飲んでいました。

ウンソはテソクに「この間バスに乗った時に…咳が止まらなくなったの…そしたら男の子が、それをマネするのよ…」と、明るく話しかけました。テソクは笑いながら「本当に?…」と相槌を打ちます。ウンソは笑顔で「咳き込みながらも可笑しくて…」と言います。そしてジュンソに「おかしいでしょ…」と、同意を求めました。しかしジュンソは、沈んだ顔つきで「ああ…そうだな…」と言いました。ウンソは明るい表情を振りまきながらテソクの方を向いて「そうだ…テソク、せっかくだから私と写真を撮って…」と言います。テソクはウンソを見ながら「写真?…」と聞き返します。ウンソは笑顔で「最近、たくさん撮っているの…」と言います。テソクは、「ああ…そうか…」と言うと、少しさびしい表情を見せました。

ウンソはジュンソの方を向くと「お兄ちゃん…カメラ取って来て…みんなで写真を撮ろうよ…テソクとも取っておきたいの…」と言います。ジュンソは、不機嫌そうで、寂しそうな表情を見せて、黙っていました。ウンソはそれを見て「わかったわよ…自分で取ってくる…せっかく面白い話もしたのに…」と言います。テソクは、ただ下を向いて聞いているだけでした。

ジュンソはうつむきながら、暗い表情で「取って来る…」と言うと立ち上がります。ウンソは「いいわよ…」と言いますが、ジュンソは「取って来るよ…」と言って、部屋を出ろうとするのですが、振り向いてウンソを見ながら辛そうな表情で「何が面白いんだ…咳をして苦しむことか?…死ぬ前に写真を撮ることか?…」と言います。

今まで下を向いて聞いていたテソクが、ジュンソを見上げて「ジュンソ…」と、止めますが、ジュンソは「さぞ面白いだろうな…お前に何かあったらと…毎日おびえる僕を見るのは…ウンソ…今朝、お前の部屋で……」ここまで言うと、ジュンソは次の言葉を思いとどめました。ジュンソとウンソの目には光るものが見えました。ジュンソは「テソク…すまない…」と言うと部屋を出て行きました。テソクはジュンソの後姿を見つめていました。ウンソはジュンソに喀血の事を知られたと悟ります。そして、ウンソはテソクの方を振り向くと「言ったでしょ…凄く嫌われているの…」と言います。テソクは、ウンソの目を見て笑いながら「みたいだな…」と答えます。



テソクは、ジュンソのアトリエを出ると、夜の道を車で走っていました。ただ、思い出だけが蘇ります。

まだウンソが、ホテルの電話交換手をしていた時に、テソクは酔っぱらってクレームの電話を入れました。「おい、この部屋、換気が悪すぎるぞ…」と…年齢を偽っていたウンソは、電話でテソクに指示をします。「……次にシャワーのボタンを押します…」と…ウンソの指示どうりにしたテソクは、洋服を着たままバスルームでシャワーを浴びます。テソクは「オーイ…」と叫びます。電話からは「何の礼儀も知らないなんて、年いくつ?…こっちは37歳で2人の子持ちよ…」と、ウンソの声が響きました…

テソクは、交換手の声の正体が知りたくて、ホテルの交換代に電話をかけて、受話器の上に携帯を置き、もう一つの携帯から受話器の上の携帯に電話をかけて交換手に話しかけました。ウンソは「もしもし?」と話しかけます。テソクは携帯で電話をかけながら、交換手のいる部屋に入って来ました。テソクはウンソを見ながら「チェさん…」と呼びます。ウンソは振り向いてテソクを確認しました。

ウンソは、ホテルの社長の末息子で、理事でもあるテソクに呼び出されて「女性にすぐ手を出す方と聞き、怖くて嘘をつきました…」と答えます…

ウンソは、ホテルのプールで泳ぐテソクに、プールサイドから大声で「責任とってよ…」と叫びました。テソクは泳ぎを止めて「責任を取るって、どうすればいい?…」と、開き直ります…

ウンソはテソクの部屋に呼び出され「時計だよ…」と言われ、時計が無くなったと騙されます。ウンソは驚いて「ゴミ箱に…」と言いながら、慌てて探し始めます。テソクは後で笑いながら「ところで、今何時かな?…」と言って、腕にはめた時計を見せます。ウンソは驚いて「あったんですか…」と言います。テソクが「少しからかっただけだ…」と言うと、ウンソはテーブルの上に会ったコップの水をテソクの顔に掛けました。そしてウンソは泣きながら「あなたみたいな人は大嫌いよ…」と言います。

次第にウンソに愛情を抱いて行ったテソクは、さらにウンソと関わって行きます。テソクは腕時計を見ながら「贈り物だけれど、前のより気に入っている…」と言います。そして、ウンソの腕を握り真剣な表情で「オレとつきあうか?…」と言うと、強引にウンソを抱きよせキッスをします。

実兄の働いている会社の社長と付き合わされようとした時に、テソクが現われてウンソを連れ出した時の事が……テソクは海辺で「オレがアイツより高く買ってやる…」と言います。ウンソは平手でテソクの顔を叩きました。そして「あなたなんかと来た事、一生後悔するわ…」と言った事が…

ジュンソとユミ、そしてテソクが思い出の海辺で話していると、遠くから駆け寄ってきたウンソが、いきなりジュンソの背中に抱きついて再開した時に、テソクは「ウンソ…」と名前を呼びました。そして帰りの車の中で、何も知らずに「いとこだったなんて…」と喜んだ事を…

テソクがウンソに「その笑顔、ほかのヤツに見せるなよ…」と言うと、吹き出したウンソの姿…ある時は、怒ったウンソから「少しはいい人だと思っていたのに…」となじられるテソク…ホテルのロビーで「好きなんだ…お前が好きなんだ…だから左遷した…」とプロポーズしたテソク…

ホテルの自室で、ウンソをソファーに座らせて、手を付きながら「オレにはお前しかいない…オレの恋人になって欲しい…本気なんだ…」とプロポーズしたテソク…

笑いながら「オレを信じさえすればいい…」といいたテソク…

ゴルフ場のグリーンのカップに、プレゼントのネックレスを仕込ませて、それをウンソに拾わせるテソク…

ウンソとジュンソが愛し合っていることを知った時のテソク…そっと二人の様子を遠くまら見ていたテソク…

ウンソを見つめて「近づかない方が身のためだぞ…」と言ったテソク…

ウンソから涙ながらに「絶対に許さないで…」と言われた時のテソク…

嫉妬から、ウンソを解雇した時に、ウンソに「お前はいくらだ?…」と言うと、ウンソから「いくらなら買ってくれる?…」と言われたテソク…部屋で倒れたウンソを抱きかかえて病院に運ぶテソク…

ウンソが重病だと知って、病院に駆け込んで医者に「ウンソがガンですって?…」と問い詰めた時のテソク…そして、ウンソが気弱になった時に「必ず助ける…もう一度チャンスを…」と言った時のテソク…

ウンソが発作を起こして病院に担ぎ込まれた時に、処置室で「助けて下さい…」と医師に懇願しているウンソの姿を見た時のテソク…

ウンソが気弱になった時に、必死の表情で「このまま死にたいか?…」と叫んだテソク…そして「生きていたい…」と言ったウンソの姿…

ウンソから、検査の苦痛に耐える為に「お守りをちょうだい…」と言われた時のウンソの姿…そして検査の前に、お守りの指輪を渡すテソク…

ウンソの心から、手術の恐怖を取り除く為に、五つの生きていてよかった事を考えた時に、最後に思い切ってユン・ジュンソと言ったテソク…その後でウンソが「生きていてよかったと思うこと…テソク、あなたよ…」と言ってくれた時のウンソの姿…それを聞いて、ウンソを抱きしめて涙をながしたテソク…

ウンソが危篤状態になった時「ダメだ…負けるな…」と叫び続けたテソク

ウンソが寝ているベッドの横で「目を開けてくれ…」と涙ぐんだテソク

ジュンソが病院にやって来て、ウンソが奇跡的に回復したあと、二人が思い出の海辺で、楽しそうに過ごしている様子を遠くからそっと見つめていた時のテソク…

そして今日、久しぶりにジュンソのアトリエでウンソに花束をプレゼントした時、「オレに会いたかったか?」と言ったテソク…「会いたかったわ、なぜ来てくれなかったの?」と答えたウンソ…

ウンソの想いが分かりすぎて「死ぬ前に写真を撮ることか?」と、想いを吐き出すジュンソ…ジュンソを見ながら涙ぐむウンソ…二人を見ながらウンソの病状の悪化を悟ったテソク…

 車を走らせながら脳裏を駆け巡るのは、ウンソへの愛と、これ以上ウンソの病状を悪化させたくないという思いでした。テソクが、ふと横を向くと十字架の灯りが目に映りました。白い小さな教会、十字架だけがイルミネーションの灯りで浮かびあがっていました。テソクは、通り過ぎようとした車を止めて、一度バックをして、脇の細い道へと入って行きました。

教会の中に入り、祭壇の前に立つテソク…十字架を見つめながら膝まづくテソク…頭を下げて「お願いします…どうか救ってください…彼女の命を…彼女を救ってください…二人は愛し合っています…だからオレは諦めた…どうかウンソを…連れて行かないで…」と…テソクは、涙を流しながら祈りました。



17回『時間』はここで終わりました。次回はいよいよ最終回です。この続きはどうなるのでしょうか。結末が楽しみです…





神様は、時として、想像もつかない試練をお与えになります

清貧を貫いて、懸命に生きている人の上にも

人は、何と理不尽なことかと思うのですが

それは、なぜと聞いても

神様は、答えを教えては下さいません

私たちは、ただ、信じ、祈ることしか出来ません

ジュンソは、愛するウンソの為に

神を信じ、祈りました

そして、奇跡的にウンソは蘇りました

神様は、二人に束の間の愛と生活をお与えになりました

その姿を遠くから見守り、涙するテソク

それを幸せと感じるか、不幸せと感じるかは

人の心の持ちように掛かっていると思います

日頃、斜に構えて

世の中に拗ねていたテソクが

教会で、ウンソの為に祈りました

神様は、何時も下界を覗き続けていらっしゃると思いたい……

人の心は、愛によって成長し

愛によって、神様に近づくのかもしれません


                  『秋の童話』 You Tubeからの歌と映像です

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